上野の不忍池畔にある、下町風俗資料館へ行って来ました。
以前から一度訪れてみたいと思っていた資料館。
こちらも一度見てみたいと思っていた「三浦屋と『江戸風俗人形』」の展示がされていると知り、たのしみに伺いました。
人形師・辻村寿三郎の人形、檜細工師・三浦宏の建物、江戸小物細工・服部一郎の小道具の三人の職人技が一体となって造り上げられた、江戸吉原の遊郭の世界。
本当に細部にまでこだわって造り込まれており、妓楼の表から裏まで、遊女の一日と四季までもが再現されていて、当時の息づかいが感じられる様な、見ていて飽きない大作でした。
残念ながら、この作品の撮影は出来ないのですが、直接、実物をじっくりとひとつひとつ覗き見る感じがたのしい作品なので、展示が有る際に足を運ぶのがお薦めと言えそうです。
写真は常設展の「下町の暮らしとすまい」。
関東大震災以前の大正時代、まだ古き良き江戸の風情をとどめていた東京・下町の一角を再現した展示室。
駄菓子屋の店先や長屋の屋内などは、子供時代に通った駄菓子屋や夏休みや法事で訪れた田舎の親類宅を思い出し、懐かしい様な気持ちになります。
ちょうど東京や横浜での盂蘭盆の三日間の最終日、送り火の日だったので、精霊棚が展示されていました。
懐かしい様な風情のある空間で、時もゆったりと流れている様な心持ちになれました。