八王子の子安神社で開催された「八王子薪能」へ行って来ました。
薪能は今回が初体験。
薪の篝火の中で能を観るという、野趣ある雰囲気に憧れて、是非一度、観てみたいと願っていた薪能。
能楽妄想ナイトでお話しを聞かせて頂いたり、舞台も拝見させて頂いている、シテ方観世流能楽師の谷本健吾さんが、ご自身のご出身である八王子の薪能で、「羽衣」を舞われると聞き、初めての薪能鑑賞を心待ちにしていました。
野外の神社の境内で、燃え盛る篝火の明かりの中で始まった舞台。
谷本さんの舞われる羽衣は、本当に天人の様で美しい。
上演中には、少し遠い空に落雷の音が響いたり、境内をスーっと涼しい風が流れたり。
谷本さんの舞われる純粋無垢な天人が、その場の自然をも動かし巻き込んで居る様。
最後には天人が美しい舞を舞い、天に昇って行ってしまうのをうっとりとした心持ちで見送りました。
燃え盛る篝火は、視覚的には幻想的で力強く美しい明かりなのですが、体感的には思っていたよりずっと暑く、熱い!!というほど。
野外ということもあって、境内は思いの外とても蒸し暑かったのですが、美しく幻想的な天人の舞いに、暫し暑さを忘れて魅入りました。
とても素晴らしい、薪能初体験でした。