夏の風物詩の代表である金魚。
大好きなモチーフです。
その金魚が模られた、たねやさんのお干菓子。
和三盆のやさしい甘さが口の中でほろりと溶けて、おやつの時間に少し疲れ始めた頭に沁み入ります。
何かのモチーフを模った、というものに惹かれる傾向のある私。
それが大好きなお菓子であれば尚更のこと。
「夏の詩」と名付けられたお干菓子は、金魚の他に枝豆とさざなみを模した三種で、ふるさとの夏を表しているそう。
美味しさと共に、その見た目にも癒されます。
金魚を模ったお菓子というと、必ず思い浮かぶ浮世絵が、国貞の「誂織当世島 金華糖」。
金華糖は、砂糖と水を煮込み木型に流し入れて作られた、江戸時代発祥で駄菓子の原点と言われるお菓子。
現代のお干菓子は、和三盆糖に蜜を加えて木型で打ち出したお菓子で、中まで和三盆が詰まっていますが、金華糖は中が空洞。
乾燥後、色付けの際も壊れやすく繊細なことから、手作りでしか作れず、熟練の技術が必要で、現代では幻の駄菓子と呼ばれているそう。
浮世絵に登場する、江戸時代の子供たちに親しまれた金華糖を一度味わってみたいです。
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