個展開催中のいわきのギャラリーへ、そのギャラリーオーナー夫妻とのご縁を繋いでくれた先輩が、ご来廊下さるとお知らせ頂けたので、私も再びいわきへ。
そこで、その先輩とオーナー夫人が薦めてくれた、いわきからほど近い北茨城の天心記念五浦美術館と天心遺跡へ立ち寄って来ました。
まずは車で送ってくれたオーナー夫人と天心遺跡へ。
五浦海岸の太平洋に突き出した岩の上に建ち、岡倉天心が読書と思索にふけったと言う六角堂を見学。
入江と松林が「日本の渚100選」に、波音が「日本の音風景100選」に選ばれていると言う景勝地の、ダイナミックな景色と波音と強風に圧倒され、六角堂は写真を撮るのを失念してしまいましたが、ここで横山大観、下村観山、菱田春草、木村武山らが創作活動をしたのだな、と感慨に浸る経験を。
美術館へ送り届けて貰った後は、ギャラリーのオープン時間中に抜け出して案内してくれていたオーナー夫人には、ギャラリーへ戻って頂き、ひとりでゆっくり。
開催中の企画展「海を渡った日本の名品」展を鑑賞。
片岡球子の歴史上の人物を描く「面構」シリーズの「喜多川歌麿」の迫力のデフォルメとのびのびとした線に感心し、上村松篁の「鳥」の淡い桃花とリズミカルに配置されたオナガの薄水色の美しさにうっとりし、堀文子の「風」と「花吹雪」の一対に惹かれ、日本画11点と陶芸作品21点という、気負わず鑑賞できるちょうど良いボリュームの点数ながら、優品揃いの展示を堪能。
展望ロビーやカフェテリアからも太平洋を一望出来る気持ちのいい美術館で、ゆったりとした心地いいひとときを過ごしました。
すてきな美術館と遺跡を薦めてくれた、先輩と、ギャラリーオープン時間中に案内や送迎をしてくれたオーナー夫妻に大感謝の、五浦の美術館と遺跡での、心洗われるうれしい一日でした。