国立近代美術館で開催中の「鏑木清方 幻の<築地明石町>特別公開」展へ行って来ました。
はじめて時代物のイラストレーションを描いてみようと思った時に、真っ先に思い浮かび、惹かれたのが、鏑木清方。
清方の、活き活きとした庶民生活や文学を題材にした作品や、挿画の数々から漂う情緒に、今もずっと惹かれつづけ、憧れつづけています。
今回の国立近代美術館での特別展。
国立近代美術館としては、作品数が控えめな小規模な展示のようでしたが、大好きな清方作品には、ひとつひとつにゆっくり向き合って、作品から漂って来る空気や趣をじっくり味わいたい私には、ちょうど良いボリューム。
そして今回の展覧会出品作品が掲載された『鏑木清方原寸美術館100%KIYOTAKA!』がすばらしい!!
清方の画集や図録は多数所有しているのですが、この作品集の、原寸大と、さらに200%拡大画像では、展覧会場で原画を肉眼で、そして単眼鏡で舐めるようにしてみたつもりでも、気付かなかった細部に気付かされたり、確認できたりで、これからの美術展の図録は、いつもこの仕様にしてもらえたら!!と熱望してしまいます。
時代物のイラストレーションの勉強をはじめてすぐに訪れ、それから約一年間、ほぼ毎月の展示替えごとに通っていた、鎌倉にある鏑木清方記念美術館へも、また足繁く通いたくなりました。