扉イラストを担当させて頂いて来た、徳間書店の文芸PR誌『読楽』(電子書籍)に掲載の、あさのあつこ先生の連載時代小説「おもみいたします<二>」。
11/31配信開始の12月号の第13回で、最終回を迎えました。
最終回の扉には、空から舞い落ちる雪を手のひらに感じているお梅の姿を。
張り詰め凍えるような気配だった久能家の大きな問題解決の雪解けをイメージして。
「「燈子さまは、江戸をお発ちになる気がおありなのですか」お梅の言葉に和やかだった場の空気が一変した」
4年前の『日刊ゲンダイ』での1ヶ月読み切り連載で初めて挿絵を担当させて頂き、一昨年一年間に渡る『読楽』での続編連載を描かせて頂き、魅力的な主人公に登場人物と、深い心状表現に引き込まれ、大ファンになってしまっているこのシリーズ。
今作の最終回で、解き明かされた久能家の驚愕の真実。
その真実を生き抜いて来たそれぞれの想いに、胸が締め付けられ、溢れる涙を止められない感動の続々編でした。
毎回のお話しを読み、挿絵を描かせて頂きながら、お梅の一途な情熱に励まされ、十丸や先生の皮肉や冗談混じりの真のお梅への思いやりの助言に、私自身も言い聞かせて貰っているような感覚にさせて貰える至福のお仕事でした。
そしてシリーズ初めての新聞連載時からの担当編集者さんは、最早私にとってのお梅ちゃんのようで、毎回暖かい励ましで、癒しとパワーを下さるありがたい存在。
この素敵な作品の世界にじっくり浸り乍ら、安心し気持ち良く描かせて頂いた一年間に心よりの感謝を。
ぜひまたこの魅力的な作品世界を続編などで味わわせて頂けますように。
扉画の拡大画像は<時代物Works>のページでご覧頂けます。
前回の「おもみいたします<二>」については、こちらをご覧下さい。↓
『読楽』11月号連載小説挿絵<第12回>