桜の咲く頃になると訪れる、
掃部山公園。
その一角にある横浜能楽堂主催の「横浜かもんやま能」へ行って来ました。
まずは公園内にある、横浜開港の立役者となった、時の大老、井伊掃部頭直弼の像にお参り。
十四男として生まれ、政治の表舞台に立てずにいた頃、文化人として茶道・歌道の他、能・狂言においては自ら作品を書くほどだったという直弼を偲んで作られた掃部山公園で、井伊家に縁のシテ方喜多流と観世流銕之丞家、狂言方の大蔵流茂山家が、出演、開催しているという「横浜かもんやま能」。
今回の曲目は、狂言「月見座頭」
能「隅田川」。
冒頭に能楽師・鵜澤久さんによる実技と解説があり、ユーモア交えた楽しい解説に、これから拝見する舞台への期待が高まります。
そして、能「隅田川」の上演。
悲しい哀しいお話しに、涙が溢れ、子方の天に届く様な透き通った声に、哀しみがますます増します。
悲しくも美しい舞いに、哀しみを浄化して貰う様な気持ちにも。
帰りに売店で、横浜能楽堂のオリジナルという、金沢の老舗和菓子屋・諸江屋さんの生落雁をお土産に。
いつも売切れてしまっていて、どんなお菓子なのか、とても気になっていたのですが、今回は入手出来ました。
餡子が入っているやわらかい生落雁で、売切れ納得の美味しさ。
次に横浜能楽堂へ伺った際にも、求められたらいいな。